スパの施設には温泉でもリゾート施設などでも、必ずマッサージをしてくれるサービスが用意されています。一方でそういう温泉やリゾート施設には、スパ施設が用意されていることがあります。この場合に、スパとマッサージはどのような違いがあるのか、利用する側としてはなかなか区別がつかず、実際にそう思っている方がかなり多いというのが現状です。そこでスパとマッサージはどのように違うのかということをご説明します。

マッサージとは

では、マッサージとは何かということをご説明します。一般的に「マッサージ」を行うのは、国家資格であるあん摩マッサージ師の資格を持っている人です。あん摩マッサージ師の資格というのは、一朝一夕で取得できる資格ではなく、あん摩マッサージ師になるための専門学校に3年間専門学校に通い、講習や実習を受けて初めて、国家試験を受ける権利が与えられるのです。国家試験に受かるとマッサージ師の資格が得られます。したがって、マッサージとは人の身体に触れ、皮膚をさすったり、なでたり、揉んだり、指圧をしたりすることですが、この行為は本来マッサージ師の国家資格を持っている人以外は法律において禁じられています。マッサージの内容としては、あん摩マッサージが人の身体に対して指圧をしたり、あるいは、なでたり、もんだりすることで、マッサージを受けている人が抱えている肉体的な疲れや凝り、ハリなどを解消させることです。この場合、あん摩マッサージ師は、どの状態をどのようにすれば、肉体的な状態を改善するかということが業務となります。

スパとは

ところが、温泉でもリゾートホテルのスパ施設のパンフレットやホームページを見ると、どう見てもエスティシャンがマッサージをしている様子が伺えますが、これはマッサージではないのでしょうか。実際にパンフレット等やホームページを見ると、完全に人の身体にエスティシャンが手を触れていて、マッサージをしているように見えます。

人間の身体の状態が不調である場合には、例えば風邪を弾いていしまった場合には、病院などの医療機関に行き、「治療」をしてもらいますし、身体の疲労がひどく、特に肩こりを改善したいと言う場合にはマッサージでほぐしてもらうと言う方法があります。これらは、「治療」や「マッサージ」という、人為的な方法によって改善するというものです。これらを前者は医療行為であり、医師免許を持っていない人はすることは出来ませんし、マッサージしても、冒頭でもご案内をしましたが、あん摩マッサージ師でなければ、施術をすることは、法律で禁じられています。

スパにおける様々な施術と言うのは、医療行為もマッサージも有資格者ではありませんので、行うことは出来ません。また、スパでの施術というのは、人間の肉体に対して人為的な治療やマッサージを行うものではなく、まずは人間の身体の不調を治すのは表面的な肉体的な不調を改善するということではなく、人間が本来持っているとされている自然治癒力を利用するという考え方に基づいています。では、その自然治癒力をどのように身体の中から引き出すのかと言うのが、施術を受けている人をリラックスしてもらい、安らぎを与えることであり、このリラックスと安らぎが、施術を受けている人を癒やすのですが、この癒やしが自然治癒力を、施術を受けている人の身体の中から呼び起こして、その結果体調の改善が図れるというものです。施術を受ける人を癒やすために、身体に触れたり、オイルをつけたり、あるいはアルマオイルを使うのです。

このようにマッサージの場合は、あん摩マッサージ師の指圧などで直接肉体に触れることで体調を改善しますが、スパの場合は、癒やすためにはどうしたら良いのかということをメインとなります。